発行日 2002年7月1日
Published Date 2002/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002244930
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有茎血管柄付き腓骨移植を用いて良好な成績を得た慢性脛骨骨髄炎の4例(男,21~74歳)を経験した.症例3は脛骨遠位の骨髄炎であったので,血行は逆行性となったが皮弁は問題なく生着した.全例,本手術を受ける迄に前医で手術を受けていた.受診した時点で,全例に瘻孔と排膿を認めた.3例は,状態のわるい皮膚を切除した部分を腓骨と同時に挙上したperoneal flapで被覆した.術後の外固定は,症例2のみIlizarov創外固定を行った.術後は,ヘパリン等の抗凝固療法は行わず,注射用プロスタンディンの全身投与のみを5日間行った.全例,問題なく生着した.抗生物質は,静脈内投与を術後1週間行い,その後は内服を3ヵ月続けた.経過観察期間は1~5年9ヵ月であり,現在のところ骨髄炎の再燃はない
©Nankodo Co., Ltd., 2002