臨床室
3歳以下の幼児に発生した類骨骨腫の2例
窪田 秀次郎
1
,
須佐 美知郎
,
渡部 逸央
,
中村 雅也
,
松本 守雄
,
森岡 秀夫
1国立病院機構村山医療センター 整形外科
キーワード:
脛骨
,
骨腫瘍
,
大腿骨腫瘍
,
X線CT
,
類骨骨腫
Keyword:
Bone Neoplasms
,
Femoral Neoplasms
,
Osteoma, Osteoid
,
Tibia
,
Tomography, X-Ray Computed
pp.346-350
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017272422
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症例1:2歳男児。1歳頃から夜間激しく泣くようになり、約8ヵ月後に近医小児科を受診したものの原因不明であった。その後も夜間啼泣が続くため他院小児科にて全身CTを施行され、その後右脛骨骨腫瘍を疑われ症状出現から1年2ヵ月時に当科紹介となった。精査にて右脛骨骨幹部内側に発生した類骨骨腫と診断し、手術施行のため入院となった。症例2:3歳男児。転倒して右大腿部痛を自覚し、約1ヵ月後より跛行が出現した。近医にて右大腿骨骨腫瘍を疑われ当科紹介となり、精査にて右大腿骨骨幹部内側に発生した類骨骨腫と診断し、3歳10ヵ月で手術施行のため入院となった。2例ともにCTガイド下経皮的手術を施行し、病理診断は類骨骨腫であった。いずれも術後早期に症状は消失し、最終経過観察時に再発は認めず、右下肢に認めた脚長差もほぼ是正され、成長障害等もなかった。
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