経験と考察
膝関節顆間窩前方に発生したガングリオンの検討
松田 匡弘
1
,
王寺 享弘
,
徳永 真巳
,
吉本 栄治
1福岡整形外科病院
キーワード:
ガングリオン
,
関節鏡法
,
関節疾患
,
MRI
,
膝関節
Keyword:
Arthroscopy
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Joint Diseases
,
Knee Joint
,
Ganglion Cysts
pp.321-326
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017272416
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膝顆間窩前方に発生したガングリオンに対して手術的治療を行った7例(男1例・女6例・平均49.2歳)について検討した。術前の臨床所見は伸展時痛を全例に認め、特に運動時の違和感や夜間に足のおきどころのない痛みの訴えが多かった。伸展制限は4例(57%)に認め、伸展平均-5.6度と大きな制限はなかった。圧痛は4例(57%)に認め、前方1例、前外側1例、前内側2例であった。手術は全例鏡視下に施行可能であった。ガングリオン掻爬後に半月板辺縁部での不安定性を生じた1例に半月板縫合を追加した。術後は全例で1週以内に疼痛と可動域(ROM)の改善を認めた。経過観察期間中の症状の再発は全例で認めず、MRIで再評価可能であった4例全例で再発はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2017