発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006004698
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症例1:20歳男.主訴は左膝関節痛.MRIで前十字靱帯(ACL)前方に接するように辺縁整の多房性腫瘤を認めた.イメージ下に穿刺を行い,無色透明,ゼリー状のものを吸引し,画像所見を踏まえガングリオンと診断した.穿刺後症状はただちに消失し,症状の再発はなく,MRIでも腫瘤は消失している.症例2:60歳男.主訴は左膝関節痛.MRIで後十字靱帯(PCL)前方に接して辺縁整の多房性の腫瘤を認めた.内側・外側膝蓋下穿刺により膝関節鏡を施行し,ACL後方に嚢腫状膨隆を認め,膝屈伸運動にて大腿脛骨関節に衝突した.前方よりPCLが露出されるまで可及的に腫瘤を切除し,病理組織所見で表面に一部扁平細胞を認め,滑膜様であり,ガングリオンと診断した.術後歩行時痛は消失し,術後3ヵ月で疼痛は階段昇降時にみられる程度に改善した
©Nankodo Co., Ltd., 2005