経験と考察
半月板単独損傷例に対する治療経験
柳下 信一
1
,
朝田 尚弘
,
田尻 和八
,
木谷 聡
,
吉田 幸男
1敦賀市立敦賀病院 整形外科
キーワード:
関節鏡法
,
膝外傷
,
スポーツ障害
,
脛側半月
,
縫合法
,
治療成績
,
年齢因子
,
スポーツ復帰
Keyword:
Return to Sport
,
Arthroscopy
,
Age Factors
,
Athletic Injuries
,
Knee Injuries
,
Menisci, Tibial
,
Suture Techniques
,
Treatment Outcome
pp.515-518
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016299849
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著者らが経験した半月板単独損傷22例の状況と治療成績について検討した。その結果、1)損傷部位は内側が30%、外側が70%で、円板状半月板が44%と比較的多かった。術式は縫合術が11例(縫合群)、切除術が11例(切除群)であった。2)縫合群では手術時年齢の平均は26.5歳、術後経過観察期間の平均は14ヵ月であった。一方、切除群ではそれぞれ平均46.9歳、平均26ヵ月で、手術時年齢と術後経過観察期間は両群間で有意差が認められた。3)術前後のLysholm scoreは、縫合群が平均59点から93点へ、切除群が平均68点から85点へと、それぞれ有意な改善を示した。4)Lysholm scoreによる改善度は、縫合群が平均33点、切除群が平均17点と、縫合群で有意に改善度が高かった。5)術前後のTegner activity scaleは縫合群が平均5.5点から5.4点に、切除群が平均3.8点から3.6点となり、ともに有意差はみられなかった。尚、縫合群でスポーツ復帰可能であった8例の復帰時期は平均5.1ヵ月であった。
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