経験と考察
51例のOsgood-Schlatter病の治療経験
長沢 謙次
1
1ながさわ整形外科
キーワード:
X線診断
,
質問紙法
,
脛骨
,
MRI
,
膝外傷
,
スポーツ障害
,
インタビュー
,
治療成績
,
年齢分布
,
骨折-剥離
,
骨端症
,
膝蓋下脂肪体
Keyword:
Fractures, Avulsion
,
Athletic Injuries
,
Interviews as Topic
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Knee Injuries
,
Radiography
,
Surveys and Questionnaires
,
Tibia
,
Treatment Outcome
,
Age Distribution
,
Osteochondrosis
pp.1246-1251
発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016083035
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当院で経験したOsgood-Schlatter病51例について検討した。男子39例、女子12例で、受診回数は平均2.3回であった。受診学年は小学校6年生と中学校1年生で33例(65%)を占めた。治療方針は、剥離骨折を生じないように可能であれば8週間、運動の全面的な中止をすすめ、難しければジャンプ、ダッシュ、キックは同期間休止することをすすめた。その結果、経過観察期間平均3年6ヵ月で、治療成績は疼痛なくスポーツ可能であった良が36例(71%)、不可が15例(29%)であった。今回の検討から、Osgood病の診断にはMRI検査が有効であり、その治療として運動を休止して安静を図ることが有用と考えられた。また、運動休止期間としては4~6週で症状消退に寄与できる可能性が示唆された。単純X線所見では、板状の剥離骨片の予後は良好であり、楕円形の剥離骨片は予後不良因子となる可能性が考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2015