経験と考察
頸部神経根症の高位別臨床像
小島 利協
1
,
武村 憲治
,
天門 永春
,
河合 孝誠
,
大藤 勇樹
1磯子中央病院 整形外科
キーワード:
頸椎
,
しびれ
,
手指
,
神経根症
,
神経ブロック
,
鑑別診断
,
脊椎固定術
,
脊椎疾患
,
疼痛
,
麻痺
,
外科的減圧
,
椎間孔拡大術
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Cervical Vertebrae
,
Fingers
,
Nerve Block
,
Pain
,
Radiculopathy
,
Paralysis
,
Spinal Diseases
,
Spinal Fusion
,
Decompression, Surgical
,
Foraminotomy
pp.1129-1131
発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015009300
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頸部神経根造影・ブロックで高位診断が確定した頸部神経根症の高位別臨床症状を検討し、他疾患との鑑別について考察した。除圧神経根は合計441根で、高位別頻度はC4:6根、C5:32根、C6:203根、C7:194根、C8:6根であり、1年間に実施した頸部神経根造影・ブロックは692件であった。頸部神経根症の症状である痛み・手指しびれ・麻痺は教科書的な運動・知覚神経領域と異なる部分もあり、罹患高位頻度の差と神経支配領域の多様性によるものと考えられた。肩疾患・肘疾患・手関節疾患・心疾患などによる痛み、頸部脊髄症・肘部管症候群・手根管症候群などによるしびれ、脳血管障害・脳腫瘍・頸部脊髄症・末梢神経障害などによる麻痺との鑑別が必要であると思われた。また、頸部神経根症の診断確定・治療に際しては神経根造影・ブロックが有用であと思われた。
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