発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006128146
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15歳女.バスケットボールの練習中に右股関節痛が出現するようになり,約1ヵ月後に近医を受診し諸検査にて異常なく経過観察されるも症状が持続した.右股関節の可動域は正常であったが,右股内転筋腱起始部付近に圧痛があり,右片側立位で同部に疼痛が生じ,骨盤X線正面像にて所見を認めず,臨床症状と現症から恥骨疲労骨折を疑い,骨シンチグラフィーを施行し,右恥骨・坐骨結合部に明らかな集積像を認めた.恥骨・坐骨結合部疲労骨折と診断し,経過観察した.クラブ活動は体重負荷のない筋力トレーニングと静止位置でのシュート以外の練習は禁止した.4週後には骨折部に骨透亮像を認め,自・他覚的に疼痛はなく,12週間後の単純X線像上では仮骨形成を認めた.その時点から徐々に練習を再開し,その後も特に愁訴はなく,クラブ活動を継続している.7ヵ月後の調査時にはほぼ骨癒合していた
©Nankodo Co., Ltd., 2006