経験と考察
L1/L2外側ヘルニアによるL1神経根症
西村 行政
1
1島原整形外科西村クリニック
キーワード:
MRI
,
神経根症
,
神経ブロック
,
脊髄造影
,
X線CT
,
椎間板ヘルニア
,
治療成績
Keyword:
Intervertebral Disc Displacement
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Nerve Block
,
Myelography
,
Radiculopathy
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Treatment Outcome
pp.1023-1027
発行日 2014年9月1日
Published Date 2014/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015018761
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6例(男3例、女3例、平均年齢51歳)の腰痛の部位・下肢症状・神経学的所見・画像所見を検討した。6例全例で片側後方腸骨稜部の強い腰痛を認め、大転子外側部痛は2例、鼠径部痛は3例存在したが、下肢の知覚・筋力・反射の異常はほとんど認めなかった。MRIでは4例において、T1強調冠状断像でL1/L2椎間孔部に片側のみ腫瘤性陰影を認めた。片側の後方腸骨稜部の強い腰痛が持続する場合には、下肢の神経学的異常所見がなくともL1神経根障害による腰痛を考慮する必要があると思われた。また、MRIの撮像では冠状断像・横断像に注目して上部腰椎部に注意を払い、L1/L2外側ヘルニアなどを見逃さないようにしなければならないと考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2014