問題点の検討
小児大腿骨頸部骨折における受傷機転の検討
斧出 絵麻
1
,
北野 利夫
,
玉井 孝司
,
中川 敬介
,
日高 典昭
,
太田 光俊
1大阪市総合医療セ 整形外科
キーワード:
X線診断
,
交通事故
,
MRI
,
大腿骨頸部骨折
,
転倒・転落
Keyword:
Accidental Falls
,
Accidents, Traffic
,
Femoral Neck Fractures
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Radiography
pp.153-156
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014188456
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2009~2012年に加療した小児大腿骨頸部骨折5例(男3例、女2例、平均年齢10.4歳)の受傷機転は3例が高エネルギー外傷、2例が低エネルギー外傷であった。後者2例は12歳女児(症例1)と15歳男児(症例2)であり、症例1は経過と画像所見から疲労骨折がもっとも疑われたが、症例2では疲労骨折・脆弱性骨折・病的骨折を疑うような所見は指摘できず、骨未熟性や個人的な要素による可能性がもっとも考えられた。症例1・2ともcannulated cancellous screwを用いた観血的整復固定術により骨癒合が得られた。小児の大腿骨頸部骨折の受傷原因は高エネルギー外傷が一般的であるが、疲労骨折・脆弱性骨折・病的骨折・骨未熟性など低エネルギー外傷も念頭におく必要があると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2014