発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013350488
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Outerbridge-柏木法を併用して関節鏡視下遊離体摘出術を行った関節症性変化を伴う肘関節滑膜骨軟骨腫症の2例を経験した。症例1は33歳男で、ボクシングを続けていたが、左肘痛が出現し中止した。9ヵ月前から急に疼痛が増強してROMが制限され、その後自然に改善することが繰り返された。関節症性変化を合併した肘関節滑膜骨軟骨腫症の鉤状突起窩に遊離体が陥入した状態と診断した。症例2は60歳男で、半年前から右肘関節を強く曲げると疼痛が出現し、1ヵ月前から疼痛が増強して洗顔や鼻をかむこともできなくなった。関節症性変化を伴う肘関節滑膜骨軟骨腫症と診断した。症例1は初診日から3週間後、症例2初診日から2ヵ月後に遊離体摘出とOuterbridge-柏木法による関節形成術を行った。症例1は術後2年1ヵ月の現在、単純X線像上再発はない。症例2は術後3年の現在、両手を使っての洗顔や鼻をかむ動作も可能である。
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