発行日 2007年3月1日
Published Date 2007/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007149740
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23歳女性。患者は左足背部の腫脹、歩行時の鈍痛を主訴とした。初診時、第3中足骨骨幹部に圧痛を認めたが、安静時痛や夜間痛はなく、単純X線では第3中足骨骨幹部の骨膜肥厚を認めた。疲労骨折と診断し、安静を指示し経過観察を行ったところ、徐々に腫脹の増悪がみられ、1ヵ月後の単純X線では骨膜肥厚が骨幹部全体に拡大してみられた。また、MRI 脂肪抑制T2では骨幹部近位に高信号を呈する腫瘍性病変が存在し、足背部に広がる浮腫性変化がみられた。生検では確定診断が得られず、腫瘍掻爬を行ったところ、病理組織学的に掻爬時の組織からは小病変を確認することはできなかったが、類骨骨腫が考えられた。術後1ヵ月経過の単純X線上では骨膜反応の縮小が確認され、足部の腫脹も改善していた。現在、1年経過で再発はみられてない。
©Nankodo Co., Ltd., 2007