今日の問題点
Short femoral nail手術におけるラグスクリューハンドル操作のピットフォール
甲山 篤
1
,
岩瀬 敏樹
,
吉田 剛
,
松下 正矢
,
岸本 烈純
,
浅野 研一
1浜松医療センター 整形外科
キーワード:
股関節部骨折
,
髄内固定法
,
骨ネイル
,
骨ねじ
Keyword:
Bone Nails
,
Bone Screws
,
Fracture Fixation, Intramedullary
,
Hip Fractures
pp.252-257
発行日 2013年3月1日
Published Date 2013/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013191395
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ガンマネイル手術の経験のない研修医と病棟看護師28名を被検者とし、ガンマネイル手術のラグスクリュー設置時における回旋位置に関して実験を行った。高さ120cmの台の上に左大腿骨の模擬骨を固定し、ガンマ3ネイルを設置した。ノーマルのラグスクリューハンドル(A)の実験として、被験者はマーカーを使用せずAを操作した。ターゲットアームに平行であると判断した位置まで回してもらい角度計を取りつけ、マーカーを刺入して正確な位置(0°)との誤差(角度)を計測した。次に、ターゲットアームに直角であると判断した位置まで回してもらい、同様に正確な位置(90°)との誤差を計測した。一方、マーカー付きAの実験として、被験者はマーカーを使用しながらAがターゲットアームに平行であると判断した位置まで回してもらい、正確な位置との誤差を計測した。同様にマーカーを使用しながらターゲットアームに直角であると判断した位置まで回してもらい、正確な位置との誤差を計測した。その結果、マーカー付きAの使用により誤差が有意に改善し、ガンマネイル手術経験ありの整形外科医6名に対し行った同様の実験でも誤差は著明に減少し、精確なラグスクリュー設置が可能となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013