発行日 2013年1月1日
Published Date 2013/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013162436
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症例は31歳男性で、近医にて12歳時にGustilo分類type IIIbの右大腿開放骨折に対しプレート固定、数回の皮弁術、遊離腓骨移植を施行された。術後は骨癒合が得られたが、右下肢の短縮と外反変形が残存したため、当科紹介となった。右下肢の短縮と外反変形に対しTSFによる変形矯正および骨延長術を開始したが、6ヵ月後も延長部に良好な骨形成を認めなかったため、同種骨移植と遊離腓骨移植術を行った。術後5ヵ月経過しても骨癒合が得られず、腸骨移植とハーフピン固定を追加した。更に9ヵ月後に再度同種骨移植と鋼線固定を追加したものの骨癒合を認めず、感染性脛骨偽関節を生じたため、TSFを抜去し、ヨード担持チタン製プレートを用いた内固定および自家腸骨移植術を施行した。その結果、内固定術後9ヵ月で骨癒合が得られ、初診時の下肢短縮と外反変形は改善した。
©Nankodo Co., Ltd., 2013