発行日 2013年2月1日
Published Date 2013/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013151494
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椎体骨折33例(男8例・女25例・平均78歳)を対象に、X線像を用いて損傷椎体と疼痛知覚中心の空間的位置関係を調査した。その結果、損傷椎体はL1が13例(39%)と最も多かった。疼痛は両側性23例、片側性10例であった。疼痛知覚中心の頭尾方向の位置は、L4椎体高位が14例(42%)と最も多かった。損傷椎体と疼痛知覚中心の頭尾方向の距離は、3分節相当距離が最も多かった。なお、疼痛知覚中心が損傷椎体よりも頭側に位置している症例はなかった。疼痛知覚中心の背腹方向位置は、「感覚統合部位が背側枝領域」が2例(6.0%)、「感覚統合部位が背側枝領域または背側枝腹側枝境界領域」が31例(94%)で、「感覚統合部位が腹側枝領域」の症例はなかった。椎体骨折の疼痛知覚中心は、体性感覚構造図が示す理論的疼痛知覚部位に一致する傾向にあった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013