発行日 2012年5月1日
Published Date 2012/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012339633
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64歳女。転倒して右大腿骨転子下骨折を受傷し、Gamma nailによる手術を施行されていた。その後、右大腿部痛が増強したため紹介となった。初診時、運動時痛が強く、ADLも著しく制限されていた。低身長、前頭部突出、トリのくちばし様の鼻、手指の短縮、歯列の乱れを認めた。Gamma nailの折損、骨折部の異常可動性を認め、びまん性骨硬化像、易骨折性、身体所見から、濃化異骨症と診断した。手術は、折損したGamma nailを除去し、内側骨皮質を圧着させるようにcompression hip screw(CHS)固定し、間隙・骨欠損部に同種骨を大量に移植した。術後、左股関節痛が出現し、単純X線像で骨折線の拡大を認めたため、骨移植用併用のCHS固定を行った。術後1年4ヵ月で症状は改善し、良好なADLを維持している。
©Nankodo Co., Ltd., 2012