発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010155704
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遠位後骨間神経症候群(DPINS)7例7手に対して、除神経術を行った。右手5例、左手2例で、うち利き手は5例であった。発症発現から手術までの期間は平均4年1ヵ月、術後経過観察期間は平均2年2ヵ月であった。評価項目は疼痛、可動域(ROM)、握力の改善度、仕事・スポーツへの復帰の有無に加え、手術所見と切除標本の組織学的検討も行った。手術所見では主に、6例に後骨間神経と手関節関節包との癒着がみられた。組織学的所見では全例に神経の線維化や変性、萎縮、肥厚の変化がみられ、6例でROM、握力が改善し、全例で疼痛が消失、軽減し、原職、スポーツに復帰した。これらの症例患者は、手関節捻挫の既往が2例、手関節背側ガングリオンの穿刺歴が1例、手術歴が1例みられ、比較的手を使う職業に従事している者が多かった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010