発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005140053
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48歳男.右大腿部腫瘤を主訴とした.右大腿部の無痛性腫瘤が約4年の経過で増大傾向を示し,MRIのT1強調画像で低信号,T2強調画像で不均一な高信号を呈した.広範切除施行後は無再発で経過している.病理組織学的に浮腫状の間質の中にみられる多数の壁の薄い血管腔が特徴的であり,紡錘形細胞の密度は不均一で厚い束状の膠原線維も認めた.免疫組織化学的検索ではdesmin陽性,SM,actinとHHF35に一部陽性,S-100,CD31,CD34,EMA陰性でmyofibroblasticな分化を示すものであり,大腿部に発生したangiofibromaと診断した.WHOの分類ではcellular angiofibromaに属するものと考えられ,希少な症例として報告した
©Nankodo Co., Ltd., 2005