問題点の検討
重度医原性内反母趾に対する手術的治療
大澤 誠也
1
,
佐藤 和道
1倉敷第一病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
医原病
,
関節固定術
,
骨切り術
,
足指関節
,
槌状足指
,
内反母趾
,
筋移行術
,
長母趾伸筋
Keyword:
Arthrodesis
,
Iatrogenic Disease
,
Osteotomy
,
Radiography
,
Toe Joint
,
Hammer Toe Syndrome
,
Hallux Varus
pp.552-555
発行日 2013年6月1日
Published Date 2013/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013257558
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対象は3例4足(全例女性)。いずれも外反母趾初回手術を他院で行い3~16年経過していた。1例2足でほかの足趾のハンマー趾の合併を認めた。2例3足は水平面での他動的矯正は可能であったが矢上面での矯正は不可能であり、1例1足は矯正がまったくできなかった。手術はいずれも趾節間関節固定術と長母趾伸筋腱移行術を行い、症例に応じて中足骨矯正骨切り術や中足趾節(MTP)切除関節形成術を行った。術後、1例は外反傾向が強くなったが、その他の症例は第1・第2中足骨間角が-12°~-1°が2°~9°へ、外反母趾角は-70°~-46°が-2°~3°へ大きく改善し、日本の足の外科学会母趾判定基準も39~50点が65~83点へ改善した。MTP関節の可動域制限および靴の制限を認める症例はあったが、痛みはなく日常生活動作の支障は軽減した。
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