発行日 2009年11月1日
Published Date 2009/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010036359
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名古屋脊椎グループ(NSG)データベースに登録された脊椎骨巨細胞腫(GCT)9例の治療成績について検討した。経過観察期間は平均8.1年で、発生高位はC2、C3、Th8、Th9、L1、L3、L5(2例)であった。腫瘍浸潤は、全例がWeinstein-Boriani-Biagini分類sector 4又は9と、傍椎体外のtissue layer Aに浸潤していた。全例に対して、前方もしくは前後方からの腫瘍切除と、後方からのインストゥルメンテーションによる固定を行った。再発は9例中5例に生じ、腫瘍切除縁別にみると、腫瘍掻爬による部分的脊椎摘出3例中2例、脊椎全摘6例中3例に再発を生じていた。離床後、移植骨脱転による早期再手術が1例、移植骨骨折による偽関節に対する再手術が1例あった。偽関節となった例は、L5発生に対する前方及び後方による椎体全摘術と後方固定後に移植腸骨が骨折して偽関節となり、ロッドの破損を生じた症例であり、後方からの再固定にて骨癒合を得た。
©Nankodo Co., Ltd., 2009