発行日 2009年1月1日
Published Date 2009/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009099216
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76歳女。主訴は両前足底痛、間欠跛行であった。痛みは6年前より出現し徐々に広がり増悪した。MRIや神経根造影、神経伝達速度などの検査では確定診断困難であり、両足根管症候群の手術も効果を認めなかった。その後両足の前脛骨筋筋力が低下し、L5神経根造影で両側通過性障害が疑われた。同根ブロックは短時間のみ効果を認め、日整会腰痛治療成績判定基準(JOAスコア)は10/29点、視覚アナログ尺度(VAS)は左右とも88mmであった。L5神経根椎間孔外狭窄の診断で内視鏡下に除圧術を施行した。術後痛みは速やかに改善し、4ヵ月後の最終観察時にしびれは残っていたがVASは右10mm・左30mmと大きく改善し、JOAスコアも23/29点となった。本例の病態は通常より足底に神経支配をもったL5神経根が両側ともL5/S1椎間孔外で絞扼されていたと考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2009