発行日 2008年8月1日
Published Date 2008/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008330967
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1996年1月~2005年12月間に血液透析歴10年以上の透析性脊椎症患者32例(頸椎15、年齢49~72歳、腰椎17、年齢47~65歳)に施行した脊椎手術の治療成績を検討した。頸椎手術例の平均JOAスコアは術前5.6点、退院時7.7点、最終経過観察時は7.3点であった。腰椎手術例の平均JOAスコアは術前8.6点、退院時17.2点、最終経過観察時は13.9点であった。SF-36は国民標準値との比較で手術例と共に8つの下位尺度において下回っていた。一方、対照群とした長期血液透析患者非手術例との比較では、両手術例とも身体機能を除き7つの下位尺度で上回っていた。腰椎手術における3つの下位尺度である身体日常役割機能、社会的生活機能、精神日常役割機能において有意差を認めた。手術関連の合併症は周術期死亡2例を含め延べ14名であった。以上より、手術例はSF-36による術後QOL評価で患者満足度が高かった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008