透析アミロイドーシスと関連骨関節疾患
透析脊椎症の外科治療
土屋 邦喜
1
1地域医療機能推進機構九州病院 整形外科
キーワード:
Beta 2-Microglobulin
,
血液透析
,
MRI
,
腎不全-慢性
,
脊椎固定術
,
発生率
,
外科的減圧
,
治療成績
,
リスク評価
,
周術期管理
,
脊椎疾患-破壊性
,
透析アミロイドーシス
Keyword:
beta 2-Microglobulin
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Spinal Fusion
,
Incidence
,
Decompression, Surgical
,
Treatment Outcome
,
Risk Assessment
,
Perioperative Care
pp.239-244
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.19020/J02201.2017000636
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血液透析(HD)による骨軟部組織異常は破壊性変化と沈着性変化に大別され,脊椎手術においてはこれらの病態を区別した手術戦略が必要である.実際の手術においては出血や骨軟部組織侵襲を最小限に抑える手術手技が重要である.除圧術においては支持組織の温存には十分留意した手術が重要で,出血をコントロールしながら神経組織周辺の十分な除圧を行う必要がある.固定術においては骨癒合に時間がかかること,骨脆弱性から緩みは起こりやすいため固定が必要と判断されたレベルにはできるかぎり確実なアンカー設置が重要である.隣接椎間障害は起こりやすいため,固定範囲に関しては十分な検討が必要で,術前の微細な変化を見落とさないことが重要である.病態に応じた手術法の選択と丁寧な手術手技,緊密な術前評価と周術期の全身管理が要求される.骨粗鬆症加療も今後重要になってくると思われる.
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