発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007291642
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1994~2005年に著者らが経験した人工膝関節全置換術(TKA)後多剤耐性菌感染症例7例7関節について検討した。年齢は52~85歳(平均70歳)で、男性2例、女性5例であった。内訳は著者らの施設で発生した4例、他院で発生した3例で、起炎菌はMRSAが5例、MRSEが1例、S.lugdune MRSが1例であった。前回手術から感染発症までの平均期間は20ヵ月であった。初期治療でコンポーネントを温存した症例は5例、抜去した症例は2例であった。コンポーネント温存例のうち1例はシルバーカー歩行可能であったが、感染の鎮静化には至っておらず、最終的にコンポーネントの抜去に至った症例は6例であった。コンポーネント抜去例では、うち3例はニ期的に関節固定を行ない、1例は再置換を行ったが、残る2例は大腿部切断となった。術後最終観察時のJOAスコアは、大腿部切断例を除き、平均35点であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2007