発行日 2003年9月1日
Published Date 2003/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004020913
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76歳女.抗生物質入り人工関節型骨セメントで一時置換することより,人工膝関節全置換術後感染治療を成功させた.一時置換で使用した抗生物質入り人工関節型骨セメントは,従来行われていた抗生物質入りセメントビーズやセメントスペーサーによる一時置換治療法の発展型である.これは人工関節と同型の骨セメントであり挿入期間中のROM訓練が可能で,関節拘縮予防や筋力低下予防に有効であった.また,再置換術迄の待機期間中に人工関節抜去による欠損部を埋めることにより,再置換術の施行が容易になるという利点があると考えられた.本例は,長期感染の上,コンポーネントの弛みもあり,膝関節機能の温存を考えて二期的再置換術を選択した.本例のようにモジュラータイプの人工関節を使用すれば固定性は向上すると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2003