発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007308711
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対象は28例(男性24例、女性4例、受傷時平均年齢38.4歳)であり、受傷から手術までの期間は平均5.1日であった。手術は第3骨片を整復固定後、主骨片同士をラグスクリューで固定して鎖骨全体を解剖学的に整復固定し、その後背側に中和プレートを使用した。X線像での骨癒合は25例に平均12週で得られ、3例は遷延治癒のため再手術した。最終調査時の肩関節挙上角度は平均167.1°であり、最終挙上角度が得られるのに平均7.5週を要した。術後合併症として抜釘後に再骨折を1例に認めた。鎖骨骨幹部粉砕骨折に対し小骨用スクリューとプレートを用いた解剖学的整復内固定術は、早期機能回復には有効な術式であるが、術中できる限りの骨膜温存と術後後療法中の慎重な経過観察が重要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007