発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007291647
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17歳男性。患者は左膝関節痛を主訴とした。初診時、左膝に腫脹、熱感、発赤、膝蓋跳動、ROM制限が認められ、関節炎症状を呈していた。単純X線では脛骨骨端部に骨透亮像がみられ、CTでは同部位に周辺硬化像を伴う骨融解像が確認された。一方、MRIでは脛骨骨端部後方にT1にて低輝度、T2にて高輝度の領域が認められ、血液検査では軽度の炎症反応を示した。即日入院となり、患肢の免荷、セファゾリンナトリウムの静脈内注射を行なったところ、2日後には腫脹および熱感、CRP値の改善を認めた。このことから本症例はBrodie骨膿瘍が疑われ、病巣掻爬とパルス洗浄器による洗浄、更に腸骨より自家骨移植術が施行された。その結果、病理組織学的に軟骨芽細胞腫と診断され、術後1年6ヵ月の単純X線では骨透亮像は消失し、再発もみられていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2007