発行日 2010年5月1日
Published Date 2010/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010211536
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12歳女児。患者は1年前より左中足部に運動中の疼痛を自覚するも、部活動のバレーボールを週6日練習していた。今回、症状出現から半年後に近医を受診したが、単純X線では異常は認められなかった。しかし、徐々に疼痛が悪化し、歩行に支障を来すようになったため、著者らの施設へ受診となった。所見では跛行を呈しており、CTにて第1中足骨基部に骨端線から関節面に連続するSalter-Harris分類type IIIの骨折線が認められた。また、3D-CTでは第1中足基部背側の骨端線が開大し、骨折線が明瞭の描出され、MRIではCT所見と同様に骨折線がみられ、骨幹部にT1で低輝度、T2で高輝度を呈していた。以上より、本症例は第1中足骨疲労骨折と診断され、1ヵ月間松葉杖による免荷を行ったところ、疼痛は完全に消失し、3ヵ月後よりバレーボールを徐々に再開、4ヵ月経過の現在は骨癒合が確認されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2010