発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006128142
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69歳男.左肩関節痛に対して近医にて1年間にわたりステロイド含有ブロックを受けていたが左肩の腫脹が出現し高度となったたことを契機に炎症所見を認め,滑液培養検査にてCandida glabrataが検出された.単純X線写真では明らかな異常は認めず,MRIではT2強調画像で肩峰下滑液包に滑液貯留を思わせる高信号域を認め,T1強調画像では滑液中に比較的高信号な多数の米粒体の像を認めた.腱板は菲薄化していたが,連続性はみられた.以上から真菌性肩峰下滑液包炎の診断にて手術を行った.滑液包からは大量の米粒体が認められ,可及的に除去し,培養検査でも術前と同様の結果が得られた.術後はフルコナゾールを1週間投与し,術後4ヵ月で疼痛は完全に消失し,ROM制限もなくなった.術後10ヵ月のMRIで再発がないことが確認された
©Nankodo Co., Ltd., 2006