発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006036244
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
26歳女.左腰痛,左大腿~下腿のしびれ感を主訴とした.初診時,全身にカフェオレ斑が散在し,直径15mm以上のものが6個以上認められた.胸腰椎単純X線では,表面像で左凸の腰椎側彎を認め,側面像でTh11~L2に椎体後縁の著明なscallopingが,Th12~L2椎体高位で骨棘形成や椎間腔の狭小化が認められた.単純CTでは椎体後縁がL1で中心部ほど広く扇状に,その前後径の1/3を越えて消失していた.MRIでは矢状断像でTh11~L3椎体後縁に接し,波状の髄液腔の以上拡大像を認め,横断像では椎間孔部から右側方へ広がる髄液腔の異常拡大像を認めた.MRI冠状断3D-Fast ASE像では,前後像でTh11~L2高位にて両側に多くの類円形の膨隆がブドウの房状に脊椎腔に連なってみられ,仙骨部においても両側に同様の髄液腔の傍流がみられた.消炎鎮痛剤内服,腰椎ベルト着用下での体幹筋補強運動,更には脊椎に負担のかかりにくい生活を指導した結果,1ヵ月経過現在,痛みは軽減傾向にある
©Nankodo Co., Ltd., 2005