発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006004699
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76歳女.主訴は左膝痛.変形性膝関節症(膝OA)と診断され保存的治療を受けていたが効果なく,手術治療目的で当科紹介となった.膝関節可動域は伸展,屈曲共に制限が認められ,日整会変形性膝関節症治療成績判定基準(JOAスコア)は55点であった.単純X線では膝蓋骨下方に骨性腫瘤陰影を認め,MRI所見,3D-SPGR所見と併せ,膝OAに合併したpara-articular osteochondromaと診断し,人工膝関節全置換術と腫瘍摘出術を行った.腫瘤は肉眼上,小結節が集合しており,組織学的には各々の小結節の周囲に硝子軟骨層が認められた.又,腫瘍内部とその周囲には滑膜組織は存在しなかった.病理診断は骨軟骨腫であった.術後の単純X線像では腫瘤は完全に切除されていた.術後1年3ヵ月,再発は認められない
©Nankodo Co., Ltd., 2005