発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006004692
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9歳男.主訴は右手関節変形,可動域(ROM)制限.すべり台から転落し右橈骨遠位端骨折を受傷した.骨折部の骨癒合は得られたが,右手関節単純X線側面像でvolar tilt 22°(健側-5°)の橈骨背側凸変形と橈骨の短縮を認め,右橈骨遠位端骨折変形治癒と診断し,橈骨矯正骨切り術を施行した.術後,創外固定による手指,前腕の運動制限はなく,術翌日から疼痛に応じて手指自動運動を行った.創外固定による神経・血管障害は認めず,単純X線像で骨癒合を確認し,術後46日目に創外固定を抜去,その後,12日間シーネ固定を行った.抜去後60日目の単純X線像で橈骨の角状変形は消失し,橈骨の短縮も改善した.手関節,前腕のROM制限もほぼ消失した.術後半年の時点で骨癒合は良好であり,単純X線像での変形はなく,手関節のROM制限も認められない
©Nankodo Co., Ltd., 2005