発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005249782
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37歳男.主訴は右肘関節のロッキング及び回内位持続による疼痛.右肘関節可動域(ROM)は回内に軽度制限を認め,回内外運動で橈骨頭周辺にクリックを触知した.単純X線正面像は橈骨頭から頸部の移行がなだらかで,側面像は回外から回内に中間位で2mm,回内位で3mmの橈骨頭の前方への亜脱臼を認めた.手術を施行し,手術所見で回外位から回内するにつれ輪状靱帯が橈骨頭より亜脱臼し,回内位から回外していくと再びクリックと共に整復される現象が観察され,この輪状靱帯の異常がクリック及び瘢痕の原因と考え輪状靱帯を切離し,クリックは消失した.術後1週間のギプス固定後に自動運動を開始し,術後6週で回内制限は消失し,術後1年現在,疼痛・クリックなく経過良好である
©Nankodo Co., Ltd., 2005