難治性骨折に対する治療
難治性骨折の治療(総論) 低出力超音波パルス(LIPUS) スポーツ選手の難治性跳躍型脛骨疲労骨折に対する低出力超音波パルスの治療効果
内山 善康
1
,
中村 豊
,
持田 讓治
1東海大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
脛骨骨折
,
骨折-疲労
,
スポーツ障害
,
超音波療法
,
放射性核種イメージング
,
骨折治癒
,
サッカー
,
治療成績
,
テニス
,
バスケットボール
,
バレーボール
,
柔道
,
運動選手
Keyword:
Basketball
,
Athletic Injuries
,
Radiography
,
Radionuclide Imaging
,
Soccer
,
Tibial Fractures
,
Ultrasonic Therapy
,
Tennis
,
Fractures, Stress
,
Treatment Outcome
,
Fracture Healing
,
Volleyball
,
Athletes
pp.61-64
発行日 2012年4月15日
Published Date 2012/4/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2012339590
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跳躍型脛骨疲労骨折(跳疲骨折)に対し、積極的保存的治療として協議を継続しながら低出力超音波パルス(LIPUS)を使用し、長期的な臨床効果から有効性を検討した。7例8肢(男5例、女2例、両側1例、平均年齢21.6歳)を対象とした。その結果、圧痛や運動時痛は両側例を除き平均3.8ヵ月で消失していた。しかし、骨癒合は平均10.8ヵ月を要した。両側例は疼痛消失まで16ヵ月、骨癒合期間は22ヵ月と長期間を要した。電話アンケート調査時、3肢に再発を認め、内1例は他院で髄内釘治療を受けており、他の2例は競技を継続していた症例で、再度LIPUSを使用し競技へ復帰していた。競技復帰については、57%が90%以上復帰しており、選手満足度は平均4(3~5)点であった。以上から、LIPUS療法は再発の危険性はあるものの、競技を継続しながら治療でき、満足度の高い治療法であると思われた。
©Nankodo Co., Ltd., 2012