発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005154772
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9歳男児.右大腿骨転子部骨嚢腫に対してシリコンチューブを用いた減圧術を施行し,骨形成された嚢腫が消失したためシリコンチューブ抜去術を受け近医に転院し経過観察となった.2年後骨嚢腫が再発し徐々に進行したが経過観察中に転倒して病的骨折をきたしたため再入院となった.入院後,直達牽引により5週後には骨癒合したが,易骨折性であったため患者側が根治術を希望したため,ハイドロキシアパタイト(HA)製中空ピンを用いた減圧術を施行した.中空ピンと同径のドリルで開窓すると漿液性の液体の流出を認め,可及的に嚢胞壁を掻爬後にHA中空ピンを挿入,手術時間60分,術中出血は極少量であった.再手術後2週で全荷重を許可し,4ヵ月後には菲薄化していた骨皮質の幅は増大し,内部骨化像が明瞭となったため治癒と判定し運動も許可した
©Nankodo Co., Ltd., 2005