症例
外陰に発生したCellular angiofibromaの1例
河村 綾希子
1
,
富家 未来
,
河合 雄一
,
新保 暁子
,
水野 公雄
,
倉重 真沙子
,
藤野 雅彦
,
伊藤 茂樹
1名古屋第一赤十字病院 放射線科
キーワード:
外陰腫瘍
,
MRI
,
X線CT
,
血管線維腫
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Vulvar Neoplasms
,
Angiofibroma
pp.1283-1287
発行日 2016年10月10日
Published Date 2016/10/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2017061326
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
60歳代女。右陰唇腫大を主訴とした。単純MRIでは右陰唇部に50×44mm大の境界明瞭な腫瘤を認め、T2強調像で高信号域の中に索状、結節状を示す軽度低信号が明瞭にみられた。Dynamic CTでは腫瘤中心部主体に索状、結節状の早期濃染を認め、漸増性に造影効果の増強を呈した。右外陰部腫瘤摘出術を行い、病理組織所見では豊富な血管とそれを取り巻くように好酸性の紡錘形細胞が渦状、不規則に増生する像がみられ、免疫組織化学染色でCD34、vimentin陽性、desmin、S100陰性より、cellular angiofibromaと診断した。本症を診断する際には、画像上、粘液基質を反映するT2強調像にて高信号で淡い造影効果を呈する中に、細胞密度の高い部分を反映する著明な造影効果を呈する領域を認める点が、診断の一助となる可能性がある。
Copyright © 2016, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.