発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004231729
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42歳男.右膝上内側部の腫脹および鈍痛を主訴とした.初診時軽度の腫脹は認めるが,触診では腫瘤として触知するものなく,ROMにも制限はなかった.X線像では有意な所見はなかったが,MRIでは大腿内側広筋の筋線維間にT1でやや低信号,T2で高信号を呈する内部均一な多房性の腫瘍を認めた.腫瘍の境界は明瞭で,周囲組織への浸潤を思わせる境界反応域も見られなかった.大腿内側広筋内のガングリオンと考え経過を追跡した.その後,自覚症状が改善し,腫脹感も軽減した.初診から1年後にMRIの再検では多房性腫瘍は消退していた.以上にから,筋肉内ガングリオンの自然消退例と診断した
©Nankodo Co., Ltd., 2004