発行日 2004年1月1日
Published Date 2004/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004103848
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人工膝関節全置換術(TKA)後に大腿骨頸部脆弱性骨折を生じた8例9肢について検討した.対象は全例女性で,発症時年齢は平均76歳,発生頻度はTKA572肢中9肢で1.6%であった.TKA術後の発症時期は平均17ヵ月で,術後早期に生じた例が44%を占めた.診断確定時に既に転位を生じていたもの5肢,転位のなかったもの4肢であった.転位を生じた5肢のうち2肢はX線にて異常を認めない不顕性骨折の見逃し例であった.転位のない骨折に対して,MRIや骨シンチにて診断を確定したのは3肢であった.転位のある例には人工骨頭置換術(BHA),ない例のうち2肢は免荷のみの保存的治療,1肢は骨接合術,1肢は患者の希望によりBHAを行なった
©Nankodo Co., Ltd., 2004