発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004071680
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指伸筋腱の陥入を疑い,掌・背側同時展開した2症例について報告した.症例1は74歳女で,右手関節痛・腫脹を主訴とし,転倒受傷して,手指に伸展障害を認めた.Smith型骨折と診断し,手術を行った.第3および第4コンパートメントにおいて,長母指伸筋腱(EPL腱)および総指伸筋腱(EDC腱)は掌側に転位し骨折部に陥入しており,EPL腱は連続性を有するが著しく損傷されていた.EPL腱,EDC腱を整復した後,掌側を展開し骨折を整復内固定した.症例2は84歳女で,左手関節痛・腫脹を主訴とし,転倒受傷して,手指に伸展障害を認めた.第3コンパートメントにおいてEPL腱は掌側に転位し,骨折部に陥入していた.EPL腱を整復すると,骨折も容易に整復可能となり,骨折部にハイドロキシアパタイトを充填し,掌側を展開して内固定した
©Nankodo Co., Ltd., 2003