発行日 2002年11月1日
Published Date 2002/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003099146
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50歳男.転倒したさい,手関節過伸展位で受傷した.骨折に転位が認められなかったため整復操作を行わず,前腕から手部に及ぶギプス固定を行った.受傷後5週で手関節の自動運動を開始した.受傷後7週でリハビリテーションを行い帰宅したところ,"ぶちっ"という音と共に母指の伸展が不能になった.長母指伸筋腱(EPL)断裂と診断,ただちに手術を行った.固有示指伸筋腱をEPL遠位断端に腱移行した.3週間のギプス固定後,スプリントを使用し,母指の可動域訓練を開始した.EPL断裂後12週の時点で母指の可動域は若干の伸展障害はあるが,日常生活には支障なく,示指の筋力の低下も認めなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2002