整形外科領域における移植医療
総論 骨関節感染症に対する移植医療 抗生物質含有リン酸カルシウムセメントの椎間板腔内移植で治療した脊椎インストゥルメンテーション術後感染の1例
網代 泰充
1
1日本大学医学部附属病院 整形外科
キーワード:
Calcium Phosphates
,
Staphylococcus aureus
,
X線診断
,
抗細菌剤
,
骨疾患-感染性
,
骨セメント
,
MRI
,
脊椎固定術
,
脊椎疾患
,
X線CT
,
椎間板
,
ブドウ球菌感染症
,
補綴関連感染症
,
体内埋込み具の除去
Keyword:
Anti-Bacterial Agents
,
Calcium Phosphates
,
Bone Cements
,
Bone Diseases, Infectious
,
Intervertebral Disc
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Radiography
,
Spinal Diseases
,
Spinal Fusion
,
Staphylococcal Infections
,
Staphylococcus aureus
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Prosthesis-Related Infections
,
Device Removal
pp.79-83
発行日 2015年10月10日
Published Date 2015/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2016081969
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81歳男。3回の脊椎手術歴があった。今回、腰痛、発熱が出現して立位困難となり、化膿性脊椎炎の疑いで当院入院となった。腰椎MRIでL5/S1椎間板腔内および硬膜外に膿の貯留を認め、AMK、CEZの投与を開始し解熱したものの腰痛は不変で、第5病日に手術を施行した。皮下に膿の貯留を認め、全椎弓根スクリュー、ロッドを抜去し、抗生物質を混入したリン酸カルシウムセメント(CPC)を椎間板腔に充填した。培養結果はStaphylococcus aureusであった。術後3週でCRPは陰性化し、術後8週で抗生物質の投与を終了し、リハビリを行い術後3ヵ月で退院した。術後3年6ヵ月の現在、CPCの吸収を認めるが、症状の増悪は認めていない。
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