発行日 2004年7月20日
Published Date 2004/7/20
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004274698
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感染人工関節10例10関節(全例女,42~81歳)を対象とした.先行手術はバイポーラ人工骨頭2関節,人工股関節全置換術3関節,人工股関節再置換術5関節であった.感染の発症は術後3ヵ月以内が2例(A群),3ヵ月~2年が1例(B例),2年以降が7例(C群)であった.A群の1例は人工股関節抜去,抗菌薬含有セメントスペーサー(ALAC)留置で感染が鎮静化し,セメント非使用人工股関節再置換術を行い,2年経過して再燃はない.他の1例は抗菌薬持続注入を行ったが再燃し,人工股関節を抜去してALCAを留置後,再置換術予定とした.B例は人工股関節抜去後ALAC留置で鎮静化し,抗菌薬混和セメント使用の人工股関節再置換術を行い,4年1ヵ月経過で再燃はない.C群の5例には人工股関節抜去,ALAC留置後に再置換を行い,再燃はない.他の1例は諸事情により病巣掻爬のみで人工股関節を温存し,抗菌薬投与で経過観察中である.残り1例は肝硬変例で,股関節内硫酸ゲンタマイシン液注入により感染が鎮静化し,1年経過後も再燃はない
©Nankodo Co., Ltd., 2004