発行日 2001年6月1日
Published Date 2001/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2001272559
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脊椎発生の類骨骨腫4例について検討した.平均21.8歳で発生部位は頸椎2例,胸椎と腰椎各1例であった.全例に自発痛を認め,3例で夜間増強がみられた.非ステロイド性抗炎症薬有効は3例,無効1例であった.運動制限は全例に認め,斜頸・側彎を2例,傍脊柱筋の強い緊張を2例に認めた.発症から診断迄の期間は平均20ヵ月であった.画像検査は全例に単純・断層X線,CT,骨シンチを行い,MRIと血管造影をそれぞれ2例に行った.単純X線のみでnidusが証明されたものはなく,断層X線像やCTで確認できたものは3例であった.骨シンチでは全例に異常集積像が確認され,血管造影例では腫瘍濃染像を認めた.MRI例では,1例で異常所見が確認された.治療は全例に腫瘍摘出術を行い,1例は欠損部に骨移植を加えた.全例,術後まもなく疼痛や症状の消失を認め,平均78ヵ月経過した現在,再発はみられない
©Nankodo Co., Ltd., 2001