発行日 2002年8月1日
Published Date 2002/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003025902
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術後4ヵ月を経過した指節骨骨腫瘍5例を対象にリン酸カルシウム骨セメント(CPC)補填を行い臨床成績を検討した.その結果,4例では術後X線像で骨欠損部にCPCが十分に補填されていたが,1例では不足していた.術後2~4ヵ月目でCPCと周囲骨との境界は不明瞭になり始め,減少した部分には明らかな骨梁陰影を認めた.経過観察期間中1例に異物反応と考えられる一過性の熱感を認めたが他の症例に異常所見は認めなかった.最終観察時点での腫瘍の再発や可動域制限はない.以上からCPCは優れた骨伝導度,骨置換能を有することが示唆され,優れた骨補填材であると考えられた.代表症例を呈示した
©Nankodo Co., Ltd., 2002