発行日 2002年1月1日
Published Date 2002/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002126962
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19歳女.ジェットスキーを運転し,スピードを出しすぎて曲がりきれず岩場に激突して受傷した.意識障害は軽度,収縮期血圧80mmHg台,脈拍70/分台とショック状態であり,会陰部を中心とした痛みで体動困難であった.右大陰唇の腫脹と小陰唇に長さ5mm程度の裂傷が認められた.単純X線像及びCTで骨折を伴った恥骨結合離開と仙骨骨折を認めた.輸液及び輸血など全身管理を行いつつ,キャンバス牽引を施行した.骨盤輪の不安定性に伴う疼痛の改善に時間を要する点と,長期間同一姿勢を強いられることに対するストレスを考慮し,全身麻酔下に観血的整復固定術を施行した.2週間のベッド上安静後,骨盤帯を装着し下肢のROM訓練を開始した.術後4週で端坐位,5週で立位を許可したのち転院した
©Nankodo Co., Ltd., 2002