Japanese
English
臨床経験
吸引分娩による恥骨結合離開に対して創外固定を施行した1例
External Fixation as Treatment for Separation of the Symphysis Pubis during Vacuum Extraction : A Case Report
水野 直樹
1
,
佐々木 康夫
1
,
中島 敏光
1
,
東倉 萃
2
,
岡 義春
2
Naoki Mizuno
1
1愛知県立尾張病院整形外科
2中部労災病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Aichi Prefectural Owari Hospital
キーワード:
separation of the symphysis pubis
,
恥骨結合離開
,
vacuum extraction
,
吸引分娩
,
external fixation
,
創外固定
Keyword:
separation of the symphysis pubis
,
恥骨結合離開
,
vacuum extraction
,
吸引分娩
,
external fixation
,
創外固定
pp.1049-1051
発行日 1996年9月25日
Published Date 1996/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901994
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抄録:分娩時の生理的恥骨結合離開は10mm以上の離開をきたすことは稀である.われわれは,吸引分娩により40mmの恥骨結合離開をきたし,保存的治療では改善しなかった症例に対して,創外固定を行い良好な結果を得たので報告する.症例は40歳(妊娠5,出産2),37週0日,胎位は第2前方後頭位,吸引分娩にて4574gの女児を出産した.出産後より恥骨付近の疼痛が著明で,腰を動かせず,体交も困難.理学的所見では股関節屈曲困難で,恥骨結合上に圧痛があった.単純X線写真にて40mm恥骨結合離開が認められ,CTでは,恥骨結合左側に小骨片が認められた.同日よりキャンバス牽引を開始し,10日目には離開13mmと改善傾向がみられたが,牽引部分の皮膚に水疱形成が認められたため,11日目に牽引を中止した.16日目には離開が25mmと再度拡大したため,保存的治療ではこれ以上は無理と判断し,受傷から22日目にAce創外固定器にて整復固定術を施行し,離開は6mmと改善した.
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