発行日 2002年1月1日
Published Date 2002/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002120277
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短腓骨筋腫縦断裂の3例を経験した.症例1は20歳男.サッカーによる左足関節内反捻挫後,痛みが消失しないため受診した.腓骨筋腱損傷,腱炎などを疑い保存療法を行ったが,痛みが消失しないため手術を施行した.縦断裂部を連続縫合し,ギブス固定を行った.術後調査時,疼痛はなくサッカーも可能であった.症例2は56歳男.スキーによる転倒で外果骨折し受診した.ギプス固定で骨癒合が得られたが,外果の痛みが続いた.短腓骨筋腫縦断裂と診断し,手術を施行した.断裂部を連続縫合し,切離した上腓骨筋支帯を修復し,ギプス固定を行った.術後1年10ヵ月の調査時,疼痛は消失していた.症例3は26歳女.階段で足を滑らせ内反捻挫した.陳旧性外側側副靱帯損傷と診断し,手術を施行した.前距腓,腫腓靱帯を修復後,上腓骨筋支帯を切離して短腓骨筋腫を連続縫合し,ギプス固定を行った.術後予後調査時,外果部に違和感はあるが痛みはなく,スポーツも可能であった
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