発行日 2001年8月1日
Published Date 2001/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002032815
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著者の病院における鎖骨遠位端骨折(Neer分類type II)の治療成績を保存療法群,手術療法群に分けてretrospectiveに調査し,今後の治療方針を検討した.保存療法群は7例で,全例市販の鎖骨バンドを疼痛が軽減するまで1~2ヵ月間着用させた.手術療法群は11例で,引き寄せ締結法,Kirschner鋼線のみの固定であった.骨癒合は保存療法群では骨癒合1例,偽関節6例であり,手術療法群では11例全例に骨癒合が得られた.治療中の合併症は保存療法群ではとくに認められなかったが,手術療法群はピン先端の皮膚刺激症状2例,表層感染1例を認めた.最終調査時において保存療法群は疼痛3例,可動域制限3例を認めた.手術療法群は疼痛3,可動域制限4例を認めた.全例にADL上障害は生じなかった
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