発行日 2001年6月1日
Published Date 2001/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2001263473
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21歳女.右膝関節痛を主訴とした.9歳時に若年性関節リウマチを発症し,ステロイドを含む薬物療法にて経過中であった.4年前に右膝関節に対し滑膜切除術,脛骨粗面前方移動術が行われた.右膝関節に軽度腫脹,可動域制限を認め,大腿周囲径は左側に比べ4cmの左右差がみられた.X線所見では脛骨,大腿骨の内外側に骨破壊を認め,脛骨近位端に多胞性の骨嚢腫を認めた.以上より骨嚢腫切除および人工膝関節全置換術を施行した.術中所見で骨嚢腫内に肉芽様組織を認め,これを掻爬,摘出し,骨欠損部に自家骨およびハイドロキシアパタイト顆粒を充填後,脛骨コンポーネントをセメント固定した.病理組織所見にて骨嚢腫は,巨大なgeodeであった.術後,大腿四頭筋訓練,連続的他動運動,荷重訓練を行い,術後6ヵ月の現在,独歩可能である
©Nankodo Co., Ltd., 2001