発行日 2001年1月1日
Published Date 2001/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2001151493
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野球部所属の14歳男児.1年前より出現した右膝関節痛が増悪した.右膝内側関節裂隙間に疼痛・圧痛を認めた.単純X線像では右膝の内側関節裂隙の開大を認めた.MRIでは右膝にのみ内側関節裂隙に大腿骨内顆最下点を越える連続した舌状の組織を認めた.関節鏡では内側関節裂隙を占拠する円板状半月板を認めた.半月板断裂の合併はなかった.関節鏡視下で内側円板状半月板の形成的切除を行った.運動には術後約1ヵ月半より復帰した.術5ヵ月後に内側半月板の再鏡視を行った.視診上はほぼ正常形態に再生していたが,内側縁の再生組織は半月板組織よりもずっと軟らかいものであった.また,前十字靭帯周辺や顆間部には滑膜増殖を認め,半月板の膝安定化機能の低下による同部への負荷の増大が考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2001